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12/19/2008    
本の話がしてぇなぁ、などと少し前に書いた気がするし、ぼくはこういう話が大好きなので、この腐った気詰まりをどうにかするためにも、思い入れのある本について、あるいはそれと関わる自分について、何か書いてみることにする。

以下格納。
思い入れのある本は沢山あるのだけれど、その中でもこれというのをあげるとするならば、漱石の「坊つちやん」と、村上龍の「愛と幻想のファシズム」にとどめをさす。

「坊つちやん」を読んだのは、たしか小学生の四年生か五年生かの時だった。何かの用事で、一緒に暮らしていた母方の祖父とバスにのることになったのだが、バスの待ち時間が少しあって、二人ですぐそばにある本屋に入ったのだった。ぼくはその時分から、そこらじゅうにある印刷物を読むような子供で、本を買い与えてもらうのはそう珍しいことではなかったのだ。

さて、そのときに買ってもらったのが「坊つちやん」であった。たしか、ポプラ社の緑の背のものだったと思う。用事がおわって家にかえると、ぼくは貪り読んだ。親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている――有名なはじまりから、清の墓の話になる、最後まで。

痛快無比な展開と、それを織り成す文章、文体の面白さ! 百年ほど昔の娯楽小説にぼくは夢中になったのだった。ばかみたいに何度も何度も読み返し、その本はぼろぼろになった。近年、岩波からでている漱石の全集を安く買いたたいたのだが、実のところ、読み返したのは「坊つちやん」だけである。

その後、ぼくはまあ色々と、あいもかわらず適当に読み散らかす生活を送っていたのだけれど、中学校に進学すると、例の病気がやってきてしまったのだった。

――そう、中二病である。

中二病という病には原因があるのかないのか、一般的にはわからないのだけれど、ぼくが中二病にかかった原因は明らかである。

――究極の中二病アニメ、新世紀エヴァンゲリオン。

ああ、これにハマりさえしなければ、ぼくの人生はもうすこしまともで、そしてもうすこしつまらないものになっていたかもしれない。

数多くいる頭の弱いエヴァ・ファンと同じように、ぼくは沢山の関連グッズを少ないお金で買いあさった。まんがにフィルムブック、CDに謎本、その他もろもろ。

そしてその中の一つに、村上龍のこの小説があった。鈴原トウジと相田ケンスケ、その他の登場人物の名前は、この小説からとられている。

これを買い与えてくれたのは、またも祖父だ。ただし、父方の、であるが。本屋で買ってもらってから、祖父とわかれ、すぐ近くの公園でぼくはこの二冊の分厚い小説を読みはじめた。読みはじめてからすぐ、鳩の餌の話がでてきたとき、ぼくは運命を感じた。なぜならば、ぼくの周りには鳩がたくさんいたからだ。何を言っているのだと思われるかもしれない。けれど少なくとも、そのときのぼくには、そう感ぜられたのである。

ニーチェにヴァーグナー、テロリズムにハンティング! そしてファシズムと社会的ダーウィニズム! エヴァンゲリオンと同等の、もしくはそれ以上の中二病要素がぼくに襲い掛かり、抗う間もなく敗北した。

今となっては、すごく面白い政治経済小説、ではあるのだけれど(ああ、このころの龍はどこへ行ってしまったのだろう?)、やはり忘れられない一冊をあげるとしたら、これを挙げざるを得ないのだ。

そして中学、高校と、ぼくはより捻じ曲がった中二病にかかったり(まだ直ってない)、オタク道へまっしぐらに落ちていったり(もちろん未だオタクだ)するのだが、それはまあ、別の話である。
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